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アースデー月間: より美しい未来のためのパートナーシップ
関連情報, 2022.4.1
エスティ ローダー カンパニーズ(ELC)では、誰もが健全な気候と美しい地球のメリットを享受できるべきであると考えています。しかし、この未来は保証されていません。気候変動に関する政府間パネル(IPCC)による最新の気候報告書では、気候変動が私たちの環境だけでなく、地域生態系や地域社会、そしてその健康、安全、生活にも影響することが 明記されています。これは、社会的・環境的な持続可能性の課題が密接に関連していることを示しています。
ELCでは、排出量の削減、責任ある包装ソリューションの開発、バージンプラスチックの使用量削減、事業全体での廃棄物最小化への取り組みを進め、また、投資を継続する一方で、私たちの環境を守るための早急な取り組みには、地域社会との密接な連携が欠かせないことを認識しています。ELC は「Beauty Inspired, Values Driven(美からインスピレーションを得た価値観を重視する)」企業として、エスティ ローダー カンパニーズ慈善事業財団(ELCCF)を介して、世界中の地域社会で素晴らしい仕事をしている新興のNPOパートナーを支援し、真摯にこの課題に向き合っています。これらのパートナーは、地球の回復に役立つ保全ソリューションを推進し、プラスチック廃棄物に取り組み、責任ある調達活動を支援し、特に女性の生活の向上を支援しています。そのすべてが、気候変動への対応と地域社会における生活の質の改善に重要な役割を果たしています。
一握りの人々だけではなく、多くの人がメリットを享受できる、より公平で、すべての人を受け入れ、公正で、持続可能な未来に向けて有意義な進歩を遂げるには、これらの地球規模の課題に同時に対処できる、包括的、協調的、そしてスケーラブルなソリューションが必要です。アース月間となる今月、ELCは、人と地球に公正な気候ソリューションを推進する上で不可欠な取り組みを率いている、ELCCFのパートナー3組織をご紹介いたします。
Conservation International, © CI Peru/ Marlon del Águila
Conservation International
森林保護などの自然を重視したソリューションは、地球温暖化を1.5°C以内に抑えるために不可欠です。ELCCFとConservation International(CI)は、そのパートナーシップを通じて、ボリビア、エクアドル、ペルーの森と生物多様性を守ろうとする先住民の女性たちやその地域社会を支援することで、回復不能な炭素を保護し、世界的な気候変動の緩和に貢献しています。これらの地域では、古代から存続し、大気から多量の炭素を貯蔵・吸収する森林が伐採され、その一方で女性や地域社会が環境や経済的機会を与えられないまま取り残されてしまうことがよくあります。よって、この需要な生態系でCIが実施している、アマゾン流域の先住民女性のためのフェローシッププログラムの拡大に貢献できたことを、私たちはとても嬉しく思っています。
この助成金を受けて、森林保護、気候変動対策、生物多様性、先住民文化に不可欠な分野でリーダーシップとジェンダーの平等を育むことを目的としたプログラムは1年目に先住民族6人の女性フェローを支援します。女性フェローたちは、アマゾン流域55万ヘクタール以上に広がるかけがえのない高炭素林と生物多様性を保全し、2000万トンもの回収不可能な炭素を隔離するために取り組んでいきます。これは、年間約74万人のドライバーに起因する温室効果ガス排出量に相当します。
Plastics for Change
Plastics For Change
プラスチック廃棄物は気候変動を悪化させるため、リサイクルにより材料の製品寿命を伸ばすことは、地球中が直面しているプラスチックの課題に対する最も効果的な解決策の1つです。インドでは、そうでなければ海に流されていた廃棄物は、その多くがわずかな廃棄物回収業者によって回収されていますが、これらの人々は社会保障や栄養価の高い食品、教育、医療など、基本的な人権を欠く困窮した生活に苦しんでいます。こうした課題に対処するため、ELCCFは、南インドのフブリで暮らす廃棄物回収業者の生活を改善し、同時に海に投棄されるプラスチック廃棄物の量を削減するために取り組むPlastics for Changeの活動を支援しています。
この助成金により、Plastics for Changeは、公正な取引原則を推進し、プラスチック回収に携わる女性や周辺の地域社会により高い透明性、説明責任、社会的変化をもたらす、独立したプラスチック回収施設を設立する予定です。これまで助成金では、200人の個人を支えてきましたが、今後、ELCCFのパートナーシップにより、年間130万ポンド(約650トン)のプラスチック廃棄物の回収を支援し、1000人の方が恩恵を受けられる社会的および経済的機会を創出しています。これにより、働く人々の生活を支えながら、地域のリサイクルインフラを強化していきます。
Inobu Mosaik Initiative
Inobu Mosaik Initiative
インドネシアでは、農村地帯に暮らす専業農家には、責任ある農業を営むための農地への権利、資源、資金がありません。化粧品、家庭用品、ヘルスケア、パーソナルケアの各分野で活躍する企業が連携し、パーム派生物のサプライチェーンにおける問題に一丸となって取り組むための共同イニシアチブ「持続可能な派生物のための行動(Action for Sustainable Derivatives:ASD」への参加を通じて、ELCは、Inobu Mosaik Initiativeの活動拡大のために資金援助してきました。
このイニシアティブは、インドネシアの中央カリマンタンの小規模農家を対象にした、コミュニティベースの修復、焼き畑をしない農法による生活開発、持続可能なパームオイル(RSPO)認証に焦点を当てた持続可能な環境プロジェクトで、 土地への影響を集合的に支援するASDのアプローチの開発を支援してきました。このプログラムは自然保護支援に加え、先住民の小規模農家とその地域社会が直面する経済的課題を認識する活動を促進し、小規模農家の権利を保護すると同時に繁栄の機会を創出する実用的なソリューションを生み出しています。これまで、このイニシアティブでは、焼き畑をしない農法、有機農業、自然農薬、 RSPO認証、そして生態系、経済、社会文化で機能を果たす各種種子の植え付けに関する農業訓練を提供し、589人の農業従事者を支援してきました。
ELCとその慈善事業財団は、世界各地に影響を与える共通の課題に対処するため、地域ソリューションを支援する重要性についてこれまでも理解してきましたが、今後さらに多くのことに取り組んでいく必要があります。簡単ではないでしょう。ELCは、世界中のパートナーとこれからも投資し、協力していくことで、低炭素社会に向けた決定的な対策を打ち出し、一部の人々だけではなく、すべての人がメリットを享受できる、より公平で公正な移行を実現するための努力を続けてまいります。私たちは力を合わせることで、それぞれの強みを1つに合わせることができます。こうして、長期的に効果を発揮するソリューションをさらに進化させていくことで、持続可能な美しい未来へと一歩近づくことができるでしょう。