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ELCは持続可能な明日に向けて、ジェンダー平等を推進します

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今年の国際女性デー(International Women’s Day / IWD)にあたり、エスティ ローダー カンパニーズ(ELC)は歴史を通して女性たちが成し遂げてきた偉大な進歩に賛辞を捧げます。そしてこれを機に、世界中の女性と少女たちの機会促進を目指す取り組みを継続することを改めて表明します。今年、国連IWDが掲げる「持続可能な明日に向けて、ジェンダー平等をいま」というテーマは、ELCの遺産と未来への道筋に欠かせない基本的な信念に響き合うものです。ジェンダーと人種間の平等を達成し、誰にとっても持続可能で公平な未来の実現を目指す当社の取り組みは、この先に待ち受ける課題とチャンスの両方からヒントを得て進められています。 

 

ELCは、世界中の女性たちが持つ強さに絶えず感銘を受けています。失業、介護や育児の過度な負担、教育の中断、健康および社会サービスへのアクセスなど、世界規模での危機がおよぼす悪影響を、不当にも女性と少女たちが背負わされていることを思えばなおさらです。

Sara Moss headshot

サラ モス、副会長、エスティ ローダー カンパニーズ

ELCの創設者であり、先見の明に優れたエスティ ローダー夫人のように、私たちはこれらの課題に立ち向かう準備ができています。当社は一企業として、2021年に発表した「ジェンダー平等に向けたELCのコミットメント」を早急に再確認する必要があると組織全体で感じています。国連財団の「ファイブ・フォー・ファイブ・イニシアチブ」の一環としてELCはこのコミットメントのもと、2030年までにジェンダー平等を達成し、すべての女性と少女のエンパワーメントを図るという、国連の「持続可能な開発目標5」を支援することを改めて表明します。

ELCは、次のような大きな進歩があったことを誇りに思います。

賃金と役職の平等

  • 2021年度、ELCは世界各国で賃金の平等を98.7%達成しました。また、2023年までに持続的な賃金平等を実現することを目指し、順調に進んでいます。
  • 世界全社のバイスプレジデント以上の役職者の55%が女性です。
  • ELCの歴史で初めて、女性が取締役会のリードディレクターを務めています。また2023年までに、取締役会の男女比率の完全な平等を実現できる見通しです。
  • ELCのグローバルイノベーションセンターは、すべて女性が代表を務めています。
  • ELCの6つの地域の半数で、女性が代表を務めています。
  • ELCの関連会社の50%以上で、女性が代表を務めています。
  • ELCは、米国において役職に就く黒人女性の割合を大きく高めつつあります。さらに、すべての地域および関連会社で、少数派グループに属する女性の代表者の数を増やしています。
  • ELCは、2025年までに女性が所有するサプライヤーへの支出を1億5,000万ドルに増やすという目標を掲げ、女性が所有するビジネスを支援し続けています。

従業員の福利厚生

 

  • ELCは、従業員の多様なニーズと個人的および専門的な成長をサポートする機会として、介護や育児などの現状、また健康への配慮を認識し、柔軟な労働方針を拡張しました。
  • 米国で対象となる従業員への家族関連の福利厚生には、20週間の有給育児休暇、職場復帰のための柔軟なプログラム、また養子受け入れに関連する要件を満たす支出に対して最大1万ドルの払い戻しをする支援プログラムが含まれます。これらの手当にあたり、従業員のジェンダー、婚姻関係、性的指向、性自認は一切問われません。
  • 従業員救済基金であるELC Cares Employee Relief Fund(ELC Cares Fund)は、大きな災害(新型コロナウイルス感染拡大を含む)、また個人的災難や苦境の影響を受けた従業員への支援を続けています。当社、ローダー家、そしてELC従業員からの寄付で運営されるELC Cares Fundは、最も支援を必要としている従業員をサポートするものです。

オープンドア女性リーダーシッププログラム

 

  • 2021年度も、女性のリーダーシップ向上を目指すELC独自のプログラム「オープンドア(Open Doors)」のもと、集中セッションが引き続き開催されました。この重要なプログラムは、多様な女性グループを集め、キャリアアップにつながるスキルと人間関係を築く取り組みです。昨年の試験的実施では、1年にわたるプログラムの結果、参加者の半数以上が昇進したり、より大きな職務を担当するなど、目に見える影響がもたらされました。
  • ELCはこの「オープンドア」をさらに広げ、すべての地域でリーダーシップの機会を拡大していきます。
  • さらに、オープンドア コレクションを立ち上げ、世界各国で利用できるようにしました。これにより、専門家が監修したオリジナルのリーダシップ関連コンテンツ、自習型の能動的学習、進行役のためのガイドに、従業員全員がアクセスできます。発足以来、同コレクションのツールとリソースに関連するコミュニティを設立するため、ブランド、地域、部門、およびERGで、従業員たちが試験的なパイロット版の作成に取り組んでいます。

ELCの創設者であり、先見の明に優れたエスティ ローダー夫人のように、私たちはこれらの課題に立ち向かう準備ができています。

ウィメンズ・リーダーシップ・ネットワーク

  • 私たちは引き続き、ウィメンズ・リーダーシップ・ネットワーク(WLN)とELC最大の従業員リソースグループ(ERG)の力を活用し、初めて世界の各地域に展開を広げていきます。
  • ウィメン・イン・サプライチェーンとウィメン・イン・テクノロジー、およびその他のWLNサブグループは、メンターシップおよびスポンサーシッププログラムを拡大して、ELC全体の女性たちを支援し、それぞれの可能性を最大限に引き出す取り組みを続けました。今年は、女性たちが個人的にもキャリアの上でも力を得られるようなリソースの拡充を目指しています。また、EMEAにおける関連会社オフィスへの拡張も計画されています。
  • パリにあるEMEAリージョナルオフィスで、ピアツーピアのメンタリングアプリが導入されました。今後、より多くの関連会社および地域に拡大される予定です。

乳がんキャンペーン

  • 乳がんは現在、世界で最も多く診断されるがんです。エスティ ローダー カンパニーズの乳がんキャンペーン(BCC)とエスティ ローダー カンパニーズ慈善事業財団(ELCCF)は、命を救うための世界的な研究、教育、医療サービスに対し、1億800万ドル以上の資金を提供しています。
  • 乳がん研究基金(BCRF)を通じて、医学研究助成金として8,600万ドル以上の資金が提供されました。   

パートナーシップのハイライト

  • ELCはELCCFを通じて、5年間にわたる1,500万ドルのコミットメントを掲げ、世界的な共同慈善活動であるCo-Impact Gender Fundに資金を提供する最初の企業として名を連ねました。ELCからの支援は、ジェンダー平等のためのシステム改革に役立てられます。
  • ELCCFは、Young Women’s Leadership Schools、Girls Leadership、Room to Readなどの団体との戦略的なグローバルパートナーシップを通じて、女子の教育、女性の経済活動参加、そしてリーダーシップを進化させるための道筋の構築に深く関与してきました。
  • 新型コロナウイルス感染の蔓延を受け、ELCは女子の教育に取り組む世界各国のパートナーに柔軟な資金提供を実施しました。また、パンデミック中に増加したジェンダー関連の暴力に対し、Oxfamや国連財団などのパートナーを通じて対策を講じました。
  • 作家・活動家のアマンダ ゴーマンが、初めてのエスティ ローダー グローバル チェンジメーカーに就任し、3年間にわたり実施される300万ドルのイニシアチブ「WRITING CHANGE」の共同創立者となりました。これは、識字率を向上させ、平等の実現を目指す取り組みです。識字能力の不均衡を是正したいというアマンダの熱意は、女性と少女たちのための持続的な進歩に不可欠なシステムの変更を目指すELCの取り組みに共鳴すると同時に、この活動に推進力を与えています。
  • ELCは、13~18歳の若い女性とノンバイナリーな人々を対象とするKode with Klossyキャンプを支援するために、グローバル スポークスモデルであり、エスティ ローダーのブランド アンバサダーであるカーリー クロスとパートナーシップを結びました。この2週間の無料キャンプは、最新のコーディングスキルとコンピューターサイエンスのコンセプトを練習し、学ぶ機会を若い学生たちに提供するものです。
  • ELCは2021年、国連ウィメンが主催し、フランスおよびメキシコ政府が共催した「平等を目指す全ての世代のためのフォーラム(Generation Equality Forum)」で代表を務め、ジェンダーの平等と公正に向けた信念を改めて表明しました。
  • ELCCFは、シリア、アフガニスタン、およびその他の国々からの難民を支援する世界的な活動に寄付を続けています。最近では、ウクライナの女性、家族、ELCの同僚およびコミュニティの支援に向け、100万ドルの寄付を発表しました。

変化の促進

 

ELC社内でのジェンダーと賃金の平等を目指すだけでは、十分ではありません。1年前まで、健康や教育などの重要分野のリソースとして根強く残っていたジェンダーの二極化という問題は、解消に向かっています。したがって、今後のELCの取り組みでは2つの要素が考慮されます。すなわち、ELC社内でのジェンダー平等の取り組みを継続すると同時に、すべての人々のために前進と平等を押し進めるということです。ELCは社内での取り組みを拡大しながら、人種や経済的な背景を問わずにあらゆる女性の進歩を目指し、世界中すべての人々に公平な機会を与えるという信念を共有する個人や団体ともパートナーシップを結びます。ELCは、自らの才能に自信を持ち、それぞれの可能性を最大限に活かし、持続的かつポジティブな影響を生み出す長期的なリーダーたちの育成を続けていきます。

 

あらゆる場所の女性たちに力を与えることは、すべての女性たちを力づけることに繋がります。創設者の理念を継承し、また社員、役員、パートナーの皆さまからの力強い支援を受けながら、ELCは世界中の女性と少女たちへのサポートを続け、あらゆる人種と分野におけるジェンダーの平等を目指します。私たちは今後も様々な課題に直面しながらも、確実に前進していきます。

 

このような前例のない時代において、人々の声に耳を傾けることのできる、倫理的で意欲的、かつ意識の高いリーダーシップは、この世界に欠かせないものです。それこそが、すべての人にとって真に公平な未来を担う鍵なのです。