United States

人権政策

私たちの取り組み

エスティ ローダー カンパニーズ(または「当社、私たち、ELC」)1では、当社の事業を遥かに超える影響をもたらす決断を毎日下しており、その責任を極めて真剣に受け止めています。当社の事業とバリューチェーン全体における人権へのアプローチとして、私たちは人々と環境への尊敬を育み、当社が事業を行なったり、原材料を調達しているすべてのコミュニティでポジティブな影響を与えることを目指しています。

当社はグローバル企業として、事業を展開する世界各地の法律および規制を遵守しています。また、当社にサービスまたは商品を提供する者(総称して「サプライヤー」)に対しても、彼らが適用されるすべての法律に準じた事業を行うことを期待しています。これには、児童労働、最低賃金、残業手当、雇用、労働安全に関する雇用法が含まれますが、それらに限定されません。

人権に関するこのポリシーは、全世界における当社の事業およびサプライチェーン全体において、人権を尊重するという当社のアプローチの枠組みとなるものであり、また次の国際的な協定に同意するものです。

  • 国連のビジネスと人権に関する指導原則
  • 世界人権宣言

私たちのアプローチ

このポリシーは、すべてのELC従業員、拠点、事業会社および当社が過半数の株式を所有する子会社とジョイントベンチャーの従業員に適用されます。当社はまた、サプライヤーが各自の業務とサプライチェーンにおいて人権を尊重することも期待しています。私たちは、妥協のない倫理感とインテグリティという文化を推進し、プレステージビューティのグローバルリーダーとして、この原則と理想を支持するための基準を定めています。当社では、主要なリスクと機会に焦点を当てたさまざまなステークホルダーグループに向けて、それぞれに合わせたアプローチを取っています。

本ポリシーの発効日の時点で、当社は人権に対する実際の、または潜在的な影響を特定、査定、監視、緩和、あるいは排除するためのポリシー、プロセス、トレーニングおよびシステムを導入しています。そのうちいくつかを以下に示します。

国連のビジネスと人権に関する指導原則に概要が示され、国際標準となっている方法に基づき、当社は企業レベルの人権評価(HRA)を実施しました。私たちはこのHRAプロセスを通じて、当社の事業全体における人権に関するリスクと影響を評価しました。これには、当社のポリシーと実施方法のほか、当社のサプライチェーンと製造および販売業務も含まれます。当社はこのHRAにより、人権に関する顕著なリスクと影響を特定し、優先順位をつけるとともに、改善のための主要な行動を特定するために役立つフレームワークを確立できるようになっています。

当社は引き続きこれらのプロセスとポリシーを強化し、このポリシーを実施する上で社内外のステークホルダーと連携していく所存です。

私たちの事業
ELCは、すべての従業員が歓迎され、評価されていると感じる、安全でインクルーシブ、かつ多様性に富んだ職場環境を促進するよう努めています。当社は、人種、信条、肌の色、宗教、性別、ジェンダー、年齢、出身国、外国人であることまたは市民権の状況、性的指向、性別同一性または表現、婚姻関係、パートナーシップまたは家族の状況、ハンディキャップ、遺伝情報、退役軍人/軍人の地位、家庭内暴力の被害者であること、または法律で保護されているその他の特性に基づく差別を固く禁じています。

当社の行動規範(以下「規範」)では、全従業員が遵守すべき基本的なガイドラインを定めています。このガイドラインは、従業員に対する当社の取り組みの概要も示しています。これには次の項目が含まれます。

  • 均等な雇用機会を提供する
  • メリットに基づき、資格と功績を考慮して雇用に関する決定を行う
  • ハラスメントを一切許容しないゼロトレランスポリシーを有し、保護されているグループに基づいたハラスメントとなる行為、あるいはハラスメントを導いたり、それに貢献したりする可能性のある行為を厳しく禁止する

ELCの全従業員は、常に行動規範に記載されている内容とその精神に則って行動することが期待されています。すべての従業員は、採用時に行動規範に署名する必要があり、一部の従業員には、行動規範を改めて確認するトレーニングが毎年実施されます。当社では、無意識の偏見や、インクルージョンとダイバーシティに関する研修など、行動規範に関連するトピックについて、マネージャー、スーパーバイザー、その他の対象となる従業員のためにトレーニングを実施しています。また、社会的影響&サステイナビリティレポートで、インクルージョンとダイバーシティに関するデータを報告しています。

ELCは安全で健全な職場の維持に努め、世界屈指の事故率の低さを達成しています。当社では継続的に自社の業績を評価し、会社全体にわたる安全目標を設定することで、従業員の安全に対する取り組みを支援しています。また、従業員のために健康とウェルネスに関するプログラムも提供しています。

ELCは、長年にわたってインクルージョンとダイバーシティの実現を目指し、会社のあらゆるレベルの従業員に力を与える取り組みをしています。そして、当社の従業員とお客様のために、インクルーシブな環境とイニシアチブの促進に尽力しています。エスティ ローダー カンパニーズは、当社の雇用におけるあらゆる側面で完全な平等を達成するための重要なステップとして、ジェンダーと人種間の公平性に対する具体的な取り組みやベンチマーク、および同一賃金などの取り組みを進めています。これらの取り組みについて、詳しくはこちらをご覧ください。

当社のサプライヤー
当社のサプライヤーは世界各地でそれぞれに異なる法規制や文化的環境のもとで事業を運営しています。そのため、サプライヤー行動規範(以下、「サプライヤー規範」)には、ベンダーやサービスプロバイダー、独立した請負業者、コンサルタントを含むサプライヤーのみなさまに期待される基本的な要件が示されています。このサプライヤー規範は、人権に関する事柄に対処する、またはそのような問題を扱う際に、サプライヤーに対する当社の期待を示すものです。そのような事柄には、児童労働、強制労働、差別、労働者の健康と安全、環境、倫理的慣行、プライバシー、腐敗防止が含まれます。ELCは自社のサプライヤー規範の管理およびシステムを強化し、必要に応じて修正および更新する方法を探求しています。

ELCは、サプライヤーのデューデリジェンスに対し、リスクベースのアプローチを採用しています。新しいサプライヤー資格認定の一環としてデューデリジェンスを実施し、毎年、すでに取り引きのある直接的および間接的なサプライヤーのリスクを評価しています。ELCは、事業の場所、調達される商品やサービスの種類、当社のビジネスに対する潜在的な影響など、事前に確立された基準にもとづき、全世界の直接的および間接的なサプライヤーをリスクに応じてランク付けしています。当社はサプライヤーのリスクランキングをもとに、必要に応じて外部のオンサイト監査または評価を使用して、追加のデューデリジェンスを実施しています。この追加のデューデリジェンスでは、環境的な影響、労働、人権、倫理に関してサプライヤーを評価します。

当社はこの件に関してサプライヤーにガイダンスを提供し、ELCサプライヤー向けサステイナビリティガイドラインにも記載しています。これには、サプライヤーが行動規範の基準にもとづき、ビジネスの持続可能性と人権に関するベストプラクティスを考慮および適用し、継続的に改善していく方法が含まれます。

ELCは、サプライヤー、業界グループ、同業他社、地域のNGOおよびコミュニティと協力し、人権侵害に関する特定の差し迫った課題に対処して、自社の実践を推進させてきました。このような複雑な課題や問題が発生した際に対処すべく、多くのステークホルダーと連携して努力を続けてまいります。

私たちのお客様
安全で効果的、かつ社会的にも環境的にも責任を果たすハイタッチなビューティ エクスペリエンスをもたらすブランドとして、世界中のお客様がELCを信頼してくださっています。私たちは、効果と安全性で他とは一線を画す当社の製品に対し、お客様が寄せてくださる信頼を極めて重視しています。成分および製品試験と安全に関する当社のコミットメントは、製品を意図された通りに安心して使用できるようにするための当社の取り組みを示すものです。

ELCは、お客様が当社を信頼して個人情報を預けてくださることを認識し、お客様のプライバシーと情報のセキュリティを尊重しています。

私たちのコミュニティ
数々の有名ブランドを手掛けるグローバル企業であるELCは、企業市民として有意義な活動に参加する機会が多くあります。これらの活動は、従業員、お客様、コミュニティ、サプライヤーにとって大きな意味を持ちます。当社は、製造、流通、小売に関する自社所有施設に対して、運用上の影響を削減するための戦略を開発し、実行しています。また、当社が環境や社会にプラスの影響を与える機会があると信じる分野に焦点を当て、企業市民や持続可能性に関する目標を設定しています。企業市民と持続可能性に関する取り組みについて、詳しくは当社のウェブサイトをご覧ください。

苦情申し立ておよび救済措置の利用
ELCには、当社の業務の影響を受ける従業員およびその他の人々のために、本ポリシーに対する懸念や違反の可能性を報告できる苦情申し立てのシステムがあります。何らかの行動が法律、当社の行動規範、または人権に関するポリシーを含む企業ポリシーに即しているかどうかについて、従業員が質問や懸念を提起するための複数の手段が用意されています。違反の申し立てがあった場合、その問題に対する検討と調査が行われ、必要に応じて是正されます。従業員および非従業員は、当社のインテグリティ ヘルプラインおよびその他のリソースを通じて懸念を報告することができます。

ELCは、法律、当社の規範または方針に対する潜在的な違反に関し、質問や懸念を誠実に提起した人、または報告された違反の調査を支援する人に対する報復を容認しません。どのような形式であれ、報復はそれ自体が当社の規範に対する重大な違反であり、厳しく禁止されています。報復行為または潜在的な報復行為は直ちに報告する必要があります。個人に対する報復を行ったことが判明した者は、最も重い解雇を含む懲戒処分の対象となります。

ガバナンスと監督
ELCの人権に関するポリシーと進捗状況は、グローバル人事担当エグゼクティブバイスプレジデント、グローバルサプライチェーン担当エグゼクティブバイスプレジデント、グローバルコーポレート シチズンシップ&サステイナビリティ担当シニアバイスプレジデントによって監督されています。

ELCは、プロセスや手順の変更を反映するために、定期的に本方針を見直し、更新することを意図しています。

本ポリシーは、当社の最高経営責任者および会長によって審査され、承認されています。

人権に関するポリシー

2022年11月2日

1 ELC(または「私たち」「当社」)とは、エスティ ローダー カンパニーズとその子会社を指します。最近買収した子会社または企業の場合、本ポリシーの適用は移行期間の対象となり、その期間の長さは買収した企業および/または事業体の状況および能力によって変わります。